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イノベーション
2018.08.09

本当は恐ろしい? ルンバとアレクサのマリアージュ
IoT時代、<個人情報の種類と収集の仕方>が変わる

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 つまり、アイロボット社はルンバを通じて収集するユーザーの家庭の「個人情報」を、スマートホームに関連する第三者の企業に提供し、マーケティング活用(平たく言えば、データを販売してマネタイズ)しますよ、と宣言していることに等しい。

 そもそもルンバがせっせと取得した「個人情報」とは、果たしてユーザーの宅内の「掃除の頻度や1回あたりの時間」や「マッピング情報」(つまり間取りの2次元情報)だけなのだろうか。

 カメラを通じて、密かに、部屋に設置されている家電製品や家具の数や種類、カーテンや壁紙のデザイン、住んでいる人の属性や生活パターンなど多種多様な個人情報をデータとして取り込んではいないだろうか。

 おそらく、著者も含めて、大半のルンバ上位機種ユーザーは、ろくに利用規約を読むことなしに専用アプリの「許諾」ボタンをクリックしてしまっているはずだ。

「利用者の同意」はユーザーが専用アプリを使い始めた時点ですでに成立している、と考えるべきであろう。

 これまでは、企業が収集する個人情報の種類はSNS上での会員登録、企業ウェブサイトへのアクセスログ(閲覧履歴)、ネット通販での購買履歴、ウェルネス機器(ウェアラブルなセンシングギア)による生体データなど、主に「テキストや数値といった定型化されたデータの形」で行われることが前提だったと思う。

 しかし、アレクサに関するインプレッション記事の中でも触れたように、今後、企業が収集する個人情報の範疇には、テキストや数値に依存しないデータ、すなわち「音声AIとの自然言語による対話情報」「AIカメラが認識する各種の画像情報」も組み込まれてくる、と考えを新たにするべきだろう。

 加えて、ルンバが取得した個人情報を共有する「スマートホームのエコシステム」企業には、当然、ルンバのマリアージュのパートナー企業・アマゾンもリストの最上位にラインクインするに違いない。

 いささか穿った見方をすれば、ユーザーの家庭内においては、ルンバは「目と触覚」、アレクサは「耳(と口)」の機能を分担し、「テキストや数値ではない、定性的な個人情報」収集をより完璧に行う上で見事な補完関係にあるとも言える。

 仮に、近い将来、アマゾンの「おすすめ商品」や「バーチャルダッシュ」に、閲覧した記憶のない家電製品や家具の関連情報がフィーチャーされていたら・・・。

 その時は一応、ルンバとアレクサの「共犯関係」の可能性を疑ってかかった方が良いかもしれない。レコメンドの内容が、家族以外の第三者が知り得ない、配偶や子供など本人以外の家族の趣味や嗜好性に関するものなら、なおさらだろう。

JBPRESS

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