(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年7月13日付)

トランプ氏、米英関係は「かつてなく強力」 メイ氏批判をトーンダウン

英ロンドン郊外の首相別邸チェッカーズ周辺で、ドナルド・トランプ米大統領(左)とテリーザ・メイ英首相(右)のマスクをかぶり、大統領の訪英に反対するデモ参加者(2018年7月13日撮影)。(c)AFP PHOTO/ Isabel INFANTES〔AFPBB News

 政治は痛烈な偶然をもたらす。

 ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)のあり方をめぐる保守党の内紛の影響で、テリーザ・メイ首相率いる内閣にひびが入っているちょうどそのときに、米国のドナルド・トランプ大統領が欧州に到着し、大西洋をまたぐ同盟が崩れかけていることを思い起こさせた。

 2016年まで、英国の外交政策とは、欧州でのパートナーシップとワシントンでの影響力とを混ぜ合わせたものだった。しかし今、この国の統治は羅針盤なしで荒海を行く船のような状態になっている。

 政治をリアリティー番組として楽しむ人々はこの1週間、お祭り騒ぎに興じた。トランプ大統領は北大西洋条約機構(NATO)に家具を投げつけた。

 英国のボリス・ジョンソン氏はトランプ風の言葉で、メイ首相はブレグジット後の英国をブリュッセルの「植民地」にする国家内国家の陰謀を主導していると批判し、外務省を去った。

 離脱担当相のデビッド・デービス氏も、前外相には決してまねのできない適度の威厳を保った形とはいえ、やはり辞任した。

 トランプ氏とジョンソン氏には、変わることのないナルシシズムという共通点がある。この2人のものの見方には、言葉では言い尽くせないほど子供っぽいところがある。トランプ氏は、臆面もなく不正直だ。

 ジョンソン氏が自ら作った「一匹狼」というイメージは、イカサマを働いたりウソをついたりした経歴をほとんど隠せない。