我が国はどのような国家体制を整えるべきか

 私は理工学の研究と自衛隊中級部隊指揮官や研究職技官としてユニークな経歴を重ね、防衛の各種分野に携わった経験を踏まえ、最近の世界の動きを見ていると我が国の行く末に不安を感じざるを得ない。

 そこで微力ではあるが何か平和と安全の参考になればとの思いが先行した胸の内がこの拙文となった。

 前述した例のように、国家間あるいは社会に大きな非対称が生じると危機を招くことが分かったと思う。

 前例では軍事的側面を強調しているが、経済面、国家的なモラルや国民性の面においても非対称な状態が生じる場合には十分な注意が必要である。

国家体制の安定化のため軍事的な非対称の是正

 国家存亡の危機はリーダーや政治家の無能に端を発し、不正・堕落・経済的な行き詰まりの過程を辿って「まるで熟柿が枝から落ちそうになった時点を狙った外国の侵攻」を受けると決定的な軍事的敗北を期す。

 そしてついには亡国の憂き目に遭うことが人類史上数限りなく繰り返されてきた。

 現状の日本は比較的安定しているとは思うが、気になることがいろいろある。

 まずは、最近の移民政策である。経済界からその要望が強く、少子高齢化社会に向かって働き手が少なくなる経済上の危機感から「大量の移民を入れよ!」の大合唱である。

 外国人をすべて排除せよと言っているわけではないが「日本は日本人だけの日本ではない!」と宣う総理も出る始末で、心配でならない。

 数年前、スウェーデンの移民政策の顛末に関するドキュメンタリーを見た。半世紀前経済的要請から(今の日本と)同様の主張があり、国民は挙って大賛成した。

 その結果、昨今は移民による特殊集落(ゲットー)が100都市を超える数にもなり、世界有数の大犯罪国家になってしまった。

 『政策を決める時政府は『ゆりかごから墓場まで夢のような生活がおくれること』は論じてもこのような恐ろしい危険な社会が来ることなど誰一人教えてくれなかった」と老婦人が嘆いていたのが印象に残っている。

 要は国内のコミュニティに非対称性の要素を多く持ち込んでは大変なことになると言う教訓だ。

 次に侵略意図が推定される国家との軍事的非対称性を拡大させないことが極めて重要だ。