(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年7月10日付)

ジョンソン英外相が辞任 EU離脱の夢「死につつある」

左から、英国のデービッド・デービスEU離脱担当相、ボリス・ジョンソン外相、テリーザ・メイ首相(資料写真、2016年11月28日撮影)。(c)AFP PHOTO / POOL / PETER NICHOLLS〔AFPBB News

 9日に英国の外相を辞任したボリス・ジョンソン氏は、ウィンストン・チャーチルの引用を楽しむことで知られる。

 同氏の策略がテリーザ・メイ首相にとって終わりの始まりとなるのか、あるいは単に、始まりの終わりにすぎないのかは、まだ分からない。

 確実なのは、ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)の戦いの第2幕が始まった、ということだ。

 メイ首相は6日、筋金入りのEU離脱派なら誰でも受け入れられない計画をのむよう内閣に迫ったとき、自分が大きな政治的リスクを取っていることを理解していた。

 一番の側近たちとともに、主要閣僚が去ったらどうするか、軍事演習のようにシミュレーションしていた。ジョンソン氏を失ったらどうか、デビッド・デービス氏が辞任したらどうか、といった具合だ。

 メイ氏は時折、戦略会合に先駆けて側近が彼らを冷笑するような説明を行うのを容認することで、あえて追い出そうとしているようにも見えた。

 首相は往々にして、慎重で機械的な人物として描写される。一方、昨年の解散総選挙が示したように、かなりのギャンブラーにもなれる。

 首相は閣僚たちの心をのぞき込み、口先だけだとの結論を導き出した。脅し文句に見合うだけの数を持っていない、と判断したのだ。