1つは、人類が生み出すデータ量が指数関数的に増大し、そのビッグデータをストレージするために、データセンタに大量に使われるサーバー用の3次元NANDフラッシュメモリが、つくってもつくっても足りない状態にあることに原因がある。

 もう1つは、韓国のサムスン電子、SKハイニックス(SK Hynix)、マイクロンの3社に集約されたDRAMメーカーが“緩やかな談合”を行っており、「ちょっと足りない状態」をつくり出しているため、DRAM価格が高騰していることに原因がある。実際、DRAMの企業別売上高シェアを見てみると、直近では上記DRAM3社が95%を超えるシェアを独占している(図2)。

図2 企業別のDRAM売上高シェアの推移
出所:statistaのデータを基に筆者作成

 DRAMの需要は、3次元NANDほど巨大ではないため、どこかが抜け駆けして大投資すると、価格が暴落する。そこで、3社に集約されたDRAMメーカーは、他社の動向を見ながら、「ちょっと足りない状態」になるように、巧妙に生産調整をしていたと考えられる。

 その結果、2016年以降、DRAM生産量はほとんど増えていないのに、価格が1年半で3倍以上になり、上記3社の売上高も急拡大した(図3)。そして、2017年第3四半期に、各社のDRAM事業の営業利益率は、サムスン電子が62%、SKハイニックスが56%、マイクロンが50%と半導体企業では見たことがない利益率を記録した。上記3社は、“濡れ手に粟”であり、恐らく笑いが止まらない状態だっただろう。

図3 企業別DRAMの売上高の推移
出所:statistaのデータを基に筆者作成

 上記3社は、どこかで集まって密談しているわけではないので、筆者は、“緩やかな談合”をしていると思っていた。