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2018.06.30

混迷のスマートウォッチ市場、健康需要でシェア拡大の兆しか
常に身に付けていられる端末だからこその「できること」に注目

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健康市場の拡大と共に注目される、活動量計としての機能

昨今、スマートウォッチと見た目や機能がほぼ同等になってきている物に、活動量計、アクティブトラッカーなどと呼ばれる端末がある。身に付けていると自動で歩数や心拍数、睡眠サイクルなどを測定してくれる物で、前ページの表では「ブレスレット型端末」と分類されている物がそれに当たる。市場を牽引するGarminやFitbitといったメーカー名を耳にしたことがある方も多いだろう。

もともと、こうしたアクティブトラッカーの中には小さな液晶画面を備えているものも多く、簡易的なメールや電話などの通知機能を持つ物も少なくない。しかし最近では大画面を搭載し、アクティブトラッカーとしての機能に加えてスマートウォッチとしての機能も併せ持つ機種も登場している。

Fitbitは6月5日、アメリカで4月16日に販売開始(日本では6月15日より販売開始)した「Fitbit Versa」が販売台数100万台を突破したことを発表した。これは同社史上、最も速いペースで売れている商品になるという。

Fitbit Versa

上の動画を見てもらえば分かる通り、Fitbit Versaは大きな液晶や音楽再生機能、通知機能などの機能を搭載した「スマートウォッチ」だ。28,490円(税込)からという比較的手ごろな価格、デザインやバッテリー持ちの良さも人気の理由に挙げられるだろうが、それだけではないだろう。健康意識の高まる今、生活習慣や健康に関するビッグデータを保有する企業のスマートウォッチだからこそ、関心が集まったという側面もあるはずだ。

また、これとは逆に既存のスマートウォッチにもアクティブトラッカー機能が次々に追加されていっており、メーカー側もそのことをアピールするようになってきている。もはやスマートウォッチと腕時計型アクティブトラッカー(の上位機種)との境目は曖昧になってきていると言って良いだろう。

アクティブトラッカーに関して、少し前は「毎日欠かさず数キロのランニングをこなす」ようなスポーツマン向けのデバイスであり機能、という印象付けが少なからずなされていたように思う。しかしここ数年で、ごく一般的な人々が使用しても十分に役に立つものであるということが浸透してきたのではないだろうか。

Fitbitは同社が5月に公開されたばかりの新機能、「女性の健康状態のトラッキング機能」の利用者数が240万人を越えたことも発表している。スマートフォン等で体調の記録を取るのは、ごく当たり前のことになってきているのだ。

スマートフォンを起動して手動で入力せずとも、小さな機械を腕に巻いておくだけで睡眠状態や消費カロリーのデータが蓄積されていくのは、日々ハードなトレーニングをこなす人でなくとも興味深い。そして可視化された日々の行動を見返すことで、さらに健康意識が高まっていくはずだ。

まだ数は少ないが、血圧を測定できるアクティブトラッカーも存在する。ヘルスケアに関心のある人々にとってニーズの高い機能の一つだろう。心拍数の計測機能同様に、標準搭載されるようになっていくのではないだろうか。

PCやスマートフォンに比べると、新機種が出てから次の機種が発表されるまでの期間が長めのスマートウォッチ。あまり市場が盛り上がっているように思えないかもしれないが、冒頭で紹介した調査結果の通り、ウェアラブル端末市場、特にスマートウォッチ市場は着実に成長してきている。

登場当初アピールしていた「スマートフォンでもできること」を手元の小さな画面でも行なえるメリットよりも、常に手首に着けていられるからこそ測定できることや、それがいかに健康管理に役立つかということをアピールした方が世情ともマッチし、普及につながるのかもしれない。

腕時計に求める機能は人によって異なるし、時計をしないという人もいるだろう。しかし一度購入されれば、スマートフォンよりも長い時間、より近い距離でユーザーの生活を見つめ続けることになる。市場シェアを勝ち取った企業は、途方もなく膨大なデータを得ることになるだろう。そう考えるとあまりにずば抜けた一社が出てくるのも善し悪しではあるが、発展途上の市場を見守っていきたい。

JBPRESS

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