米グーグル、自動運転車用接着剤で特許 接触事故の二次衝撃防ぐ

米カリフォルニア州マウンテンビューのグーグル本社の駐車場を移動するグーグルの自動運転車(2016年1月8日撮影、資料写真)。(c) AFP/Noah Berger〔AFPBB News

 次世代自動車産業を巡る主導権争いの真っただ中にある自動車メーカーにとって、最大の脅威となっているのが、グーグル、アップル、アマゾンといった「メガテック企業」です。というのも、前回の記事『2019年が「完全自動運転元年」になる現実を直視せよ』で説明したように、これからの自動車産業は完全自動運転分野で主要な地位を占められるかどうかが成否の分かれ目になるからです。 

 グーグルやアップル、アマゾンは、完全自動運転で必要となるプラットフォームの構築などの面で、自動車メーカーよりもはるかに先に進んでいると指摘されています。トヨタやGM、メルセデスなども、これからは単にクルマの躯体だけを作っているだけでは勝負になりません。彼らにとっては、メガテック企業と手を組むのか、あるいは独自のプラットフォームを築き上げるのかは、戦略上の大きな分岐点となっています。

 今年(2018年)1月、ラスベガスで開かれた「CES2018」では、スマートスピーカー分野における「グーグルホームvs.アマゾン・エコー」の戦いが注目を集めていました。

今後スマートスピーカーは「クルマの中」へ

 私が参加したセッションでは、リサーチ会社によるスマートスピーカーの動向調査が発表されました。

 アメリカでは現在、スマートスピーカーの利用率が16%を突破していますが、ユーザーに対して「次はどこで使いたいか」と聞いたところ、最も多い回答は「クルマの中」だったそうです。「ただ話しかけるだけの優れたユーザーインターフェース」である音声認識AIアシスタントがクルマに標準搭載されるのは確実です。そこに強みを持っているのが、グーグルやアップル、アマゾンなのです。

 これらメガテック企業は、それぞれが個性的なミッションを持っています。そして既存の自動車メーカーとは全く異質のこのミッションに強いこだわりを持っています。そこを理解しないと、彼らの狙いや凄みは理解できません。