教訓:時として、会談がメッセージになる。歴史的な敵同士が握手する写真は世界中に広まった。

1986年のレイキャビク首脳会談

 米国とソ連の首脳によるこのサミットは、不安と期待を背景にして開催された。ロナルド・レーガンの大統領時代の米軍増強と、それに対するソ連の激しい反応から、核戦争への恐怖心が高まっていた。

 だが、ミハイル・ゴルバチョフが新しいタイプのソ連指導者で、西側に対して心を開き、リスクを取る用意があることも、はっきりしていた。

 このサミットは、個人的な相性が良ければ、首脳会談が予想外の方向に向かい得ることを実証した。

 ある時点では、レーガンとゴルバチョフは「10年以内の核兵器全廃」という息をのむような目標について合意していた。

 多くの政府高官が安堵したことに、2人はこの合意について調印できなかった。

 レーガン政権が戦略防衛構想(SDI)――当時、「スターウォーズ計画」というあだ名をつけられていたミサイルベースの防衛システム――を推進していることをめぐる論争のせいだ。

 公の場では、ゴルバチョフ氏はこの首脳会談を「ブレークスルー」と呼んでみせた。

 内々には、落胆していた。ゴルバチョフ伝を書いたウィリアム・トーブマン氏は、ゴルバチョフはソ連共産党政治局に向かって、レーガンは「並外れて原始的で世相に疎く、知性的に貧弱」だと述べたと記録している。