デジタル派とは、データと確率論から、統計的にどのような役づくりが上がれる可能性が高いか、残りの牌の数や待ちの多さなどを定量的に比較衡量して、その場その場で最適な選択を行えば勝てると唱える人たちです。いわばロジカルシンキングの信奉者です。一方、オカルト派は、ツキを呼び込むための心構えとか、流れや勢いを察知しコントロールするセンスが重要だと説いています。

 私を含め凡人には流れや勢いなどは分かりませんので、理詰めで打つしかありません。理詰めで判断できないところ(実はこういう局面がほとんどです)はランダムに適当に牌を切って、結果として大負けする、というのが普通です。

 しかし伝説の雀鬼と言われる桜井章一さんや、最強位のタイトルを持つサイバーエージェントの藤田晋社長などは、見えない世界を重視しています。おそらくどの世界でも、創造的な仕事に従事している人は、見えない世界への興味・関心が大きいのではないかと、筆者は最近考えています。

自分の「MDQ」を探せ

 見えない世界への関心は、目的・目標の形ではなく、よく「問い」の形となって現れます。言い変えると、何か新しい取り組みをするときには、「問い」があることが大きな力となります。

 ここで言う「問い」とは、例えば「こういうことが可能だろうか?」「もしこうなったらスゴくない?」「このサービスがあればみんな喜ぶのでは?」「こういう人はたぶん今は少数派でも、どんどん増えるはずだよね?」といったものです。