公共放送であるはずのNHKが垂れ流していたような「不可能な攻撃」でも何でもない、一定以上のハッシュパワーの寡占状況が成立すれば、必ずできしてしまう、暗号通貨の公正性が破綻した状態にほかなりません。

 今回はすでに十分紙幅を超え、数式も出て来ましたので、上の議論を踏まえたモナコインなどの受けた攻撃に関しては稿を分けたいと思います。

 重要なことは「不可能な攻撃」といった思考停止は何の意味もなく、中学高校生でも理解できるシンプルな数理メカニズムを押さえておけば、新しいハッキングの方法を考えることもできます。

 また、私の授業は「ハッキングを教えているのか!?」とのご批判を受けることがありますが、一面その通りです。不正の方法が分からなければ、その上手を行く不正を未然に防止する「ホワイトハッカー」の養成はできません。

 目の前の出来事を、単に言葉の表面だけでなぞるのでなく、論理的な骨格を押さえて事実を認識し、対策を考える大切さを、学生諸君には強調します。

 間違っても「不可能な攻撃が可能になった」などという、そもそも成立していない日本語を真に受けたりすることなく、若い世代のみなさんにはシンプルで筋の良い論理を透徹してほしいと思います。