まず Z=0のとき、つまり、オネストチェーンとセルフィッシュが並んでしまうと、この暗号通貨システムは破綻してしまうので

 すなわち A+B=1 と知れます。また、不正勢力が一定以上引き離されると、勝ち目はほぼギャップνだけコマ数が出た時点で現実的な勝ち目無しと判断することにして

 となります。未知数が2つで、いま独立な条件式が2つ立てられましたからA,Bは直ちに求めることができ

 これを元の式に代入すれば

 と求めることができた。いま、遅れのギャップνは、セルフィッシュ・チェーンがオネスト・チェーンに追いつくことが無理な、絶望的に大きな数を意味していたので、高校2~3年の数学を使うことにしてν→無限大の極限をとれば

 として、Zコマ遅れたセルフィッシュ・チェーンにより、コインが乗っ取られるリスクを評価することができました。

は、オネスト・チェーンに対するセルフィッシュ・チェーンのハッシュパワーの割合を示す「叛逆率」になりますから

 「叛逆率が1ならセルフィッシュが必ず勝ち、また1より小さければオネストのリード数が大きければ大きいほど、セルフィッシュのクーデターが成功する確率は急速にゼロに近づく」ことが分かります。式で記せば

 すべてのハッシュパワーの合計をN、セルフィッシュ・マイニングを企図する悪意あるハッシュパワーkとすれば

 であるから

 となってしまうと、p>qの前提が崩れますから、いままでの議論が成立せず、つまるところセルフィッシュ・マイニングの叛逆は成功してしまいます。