(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年6月8日付)

トランプ氏、ロシアのG7復帰呼び掛け 欧州諸国は反対で一致

カナダ・ラマルべーでの先進7か国首脳会議に際し、集合写真の撮影に臨む各国首脳。左から、トゥスク欧州理事会議長(EU大統領)、メイ英首相、メルケル独首相、トランプ米大統領、トルドー・カナダ首相、マクロン仏大統領、安倍日本首相、コンテ伊首相、ユンケル欧州委員会委員長(2018年6月8日撮影)。(c)AFP PHOTO / POOL / IAN LANGSTON〔AFPBB News

 イタリアでは欧州懐疑派のポピュリスト(大衆迎合主義者)が政権を取り、ポーランドとハンガリーでは権威主義のナショナリストがその座に就いている。

 英国は好ましくないブレグジット(欧州連合=EU=からの離脱)に向かってよたよた歩き、スペインで新たに発足した連立内閣はカタルーニャ州の分離主義者と対峙している。

 こんな調子では、ヨーロッパ人は大陸のストレスや緊張状態を隠そうとしているなどと批判することは、誰にもできない。

 もちろん、ドイツは例外だ。最も安定感のある政治家のアンゲラ・メルケル氏は引き続き首相の座にある。経済は完全雇用を謳歌している。

 連邦政府も地方政府も、歳出を上回る歳入を使うのに苦労している。さて、ここが問題だ。今日の地政学的な騒動に最も脆弱な国は、実はドイツなのだ。

 どういうことか。

 欧州は、ドナルド・トランプ氏のけんか腰なユニラテラリズム(単独行動主義)に苛立ちと怒りを覚えている。

 いくらあの非常識な大統領とはいえ、大西洋をまたぐ貿易関係を米国の国家安全保障上の脅威と見なすとは何事か、といきり立っている。