例えば、ミーティングで使う紙の資料。毎回、出席者の分を印刷して用意しますが、見るのは会議の最中だけで終われば捨ててしまう。その中身はWord文書などの電子データで共有されるからです。

 ミーティングに一人一台ノートPCを持ち込んで参加するようになって、もう印刷した紙は要らないよね、となりました。単純なことだけど、印刷〜廃棄という無駄な流れがなくなりました。あらゆる書類はそもそも電子データで作るのだから、そのまま原本として扱えば良いのです。

 ただ、データを各自で保管するとバックアップ作業が必要になるし、各自が思い思いにデータを更新してどれが最新のものかがわからなくなったりします。このため、クラウドのツールを使うようにしました。特にWordやExcelの文書を、Googleの提供するDocsやSpreadsheetに変えたことは大きな変化でした(今だと、Microsoft Office 365なども選択肢に入るでしょう)。

 その変化とは、どこにいても常に最新バージョンの文書を、複数のメンバーで同時に扱うことができるようになったということです。もうファイルを送りあう必要も、誰かが上書きして過去の修正が消えてしまうこともありません。

 このようにクラウドを活用する最大のポイントは、資料の作成や修正をすると同時に、チームでの共有ができることです。ただ物理的な制約をなくすだけではないのです。

 この発想で様々な資料や情報をクラウド化していけば、オフィスに行かなくても仕事ができるようになってきます。

どこにいてもコミュニケーション可能に

 チームで仕事を進めるうえで欠かせないのは、円滑なコミュニケーションです。社内のコミュニケーションの流れを見直すことも、業務ハックの一環です。

 オフィスで働く私たちが効率的なコミュニケーションを実現するために導入したのは、チャットのツールでした。相手がオフィスにいれば直接声をかければいいのですが、営業に出ている社員や出張中の上司とも気軽に声かけをするために、チャットを導入しました。