(英エコノミスト誌 2018年5月26日号)

米FRB、量的緩和の終了を決定 ゼロ金利は維持

米ワシントンD.C.(Washington D.C.)の米連邦準備制度理事会(FRB)本部(資料写真)。(c)AFP/KAREN BLEIER〔AFPBB News

本物の分散投資は本当に必要なときに機能する――つまり、トラブルに見舞われたときだ。

 言葉を引くに値する経済学者ジョン・ケネス・ガルブレイスは、相場が下落している最中であってもすべての売り手が買い手と巡り会うのはなぜなのか、これは際だって深い謎の一つだ、と語ったことがある。

 この難問は、今、債券投資家が思いをめぐらせなければならないものだ。今年の1月以降、米10年物国債の利回りはほとんど後戻りすることなく上昇(価格は下落)しており、今では数年ぶりに年3%を超えているからだ。

 この債券安は、米連邦準備理事会(FRB)が2019年末までに、連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーによる見通しの中央値が示すように短期金利を2.75~3%に引き上げるとの見方が、市場で受け入れられつつあることを反映している。

 また、減税や原油高がインフレを昂進させるという懸念の反映でもある。

 さらに、買い手が減るかもしれないちょうどそのときに、米国債の供給が(減税の穴を埋めるために)増加しようとしているとの不安もある。

 FRB自体も米国債の保有を減らしている。為替リスクを米ドルでヘッジする際のコストが上昇していることも、外国人の買い手の一部を遠ざけている。

 売り手が買い手を凌駕すれば、債券価格は下がり続ける。では、そこで買い手になるのは誰なのか。

 実は、市場には、期間の長い米国債にほとんど唯一無二の価値を見い出している投資家層が存在する。その中には、3%という水準は長期金利としては低すぎて用をなさないと考える向きすら含まれているかもしれない。