ミクロとマクロの世界を結ぶ

 通常ミクロな世界、例えば分子1個の中の原子の配列とか、原子1個の周りの電子の挙動、あるいは原子の真ん中に芥子粒のように存在している原子核の中身の挙動は、直接人間が手で触れたり、目で見たりして確認することができません。

 しかし、陽子や中性子などが電磁気の反発力に打ち勝つ凄まじく「強い力」で結びついています。

 私たち人類が認識できるのは、常に視覚や聴覚、その他知覚器官を通じてもたらされる「刺激」を、最終的には脳なり何なりの中枢神経系で観測、受容した結果だけで、そこに引っかかってこない物理的な刺激は、存在していることを認識できません。

 典型的に量子力学的な存在である光を例に考えてみましょう。

 普通、私たちは「光」は「目で見ることができる」とナイーブには思っています。

 でも「赤橙黄緑青藍紫」の虹の七色から外れる周波数帯域は、人間が直接「見る」ことができません。

 例えば、周波数の低い光は目で見ることができない。可視光で一番低周波のエリアは赤黒い色に感じられますが、赤よりも低域の光を赤外線と呼ぶわけですが、波長にしてミクロン程度の長さを持つ赤外線を目で見ることができません。

 では人間は赤外光を感じないのか?

 皆さんは「赤外線こたつ」とか「赤外線治療器」なんて言葉をお聞きになったことがあるかと思います。人は、正確には人間を構成する細胞や神経系は弱い出力の赤外線を照射されるとそれを「熱」と感じます。

 これがさらに光の「位相」が揃って強力になった「赤外線レーザー」になると、ものごとは温かいでは済まなくなり、下手すると身体が焼けただれてしまったりする。