例えばカリフォルニア州サクラメント市からカナダのトロント市に20センチ四方の小荷物を翌日配送した場合、DHLは34ドル82セント、フェデックスは28ドル43セント、米郵便局は15ドル20セントで、価格面では米郵便局が最も安価だ。

 そのため、民間の配送業者にお株を奪われているかに思えた小荷物配送分野で、米郵便局は健闘していた。

 しかし売り上げが下落している分野もある。一般郵便だ。

人件費高騰と年金が主な原因

 電子メールやラインといった無料の通信ツールの普及で、一般郵便の絶対数は年を追うごとに減少している。昨年は前年比で1.4%減。1億8100万ドル(約197億円)の減収につながった。

 ちなみに米郵便局が配送する郵便物(手紙、はがき等)の総数は年間約1534億(2016年)という数字である。手紙やはがきを送る機会が減少し、米国で一般的だった個人用小切手の使用頻度も減っている。

 だがネット通販の利用者が増えていることから小荷物の総量は増え、手紙やはがきの減収を差し引いても、米国の郵便事業は前年比で1.4%増を記録している。

 それでも米郵便局としては年間13億ドル(約1400億円)の赤字を計上している。これはいったいどういうことなのか。

 からくりは65万超の職員の人件費高騰と、退職者に給付する年金、さらに配送費の高騰などによる。