・金正恩氏の戦略的決断をあくまで求めよ――リビアではカダフィ氏が核兵器を放棄するという戦略的決断を下し、査察団の自由な立ち入りなどを実際に受け入れた。金正恩氏はまだその決断を下したとは思えない。北朝鮮側のこの決断がない限り、米朝交渉は不毛となる。

・北朝鮮に対してあらゆる手段を行使せよ――外交だけでなく経済制裁、インテリジェンス、軍事手段の準備など、すべての可能な手段を行使して北朝鮮に非核化を決断させなければならない。外交の名にとらわれて対話だけを重視していては、歴代の米国政権の失敗を繰り返すことになる。

・効果的な検証をあくまで求めよ――北朝鮮はこれまで核兵器開発計画に関するすべての合意に違反してきた。これらの合意には効果的な検証が含まれていなかった。リビア方式のように、査察をする側が、いつでも、どこでも、誰でも検証の対象にできるという規定がなければ北朝鮮のいかなる非核化も意味がない。

・非核化の個別の部分に関する取り引きをしてはならない――非核化を進める中で、個別の施策ごとに実行の有無を取り引きの対象にすることは、全体の非核化の成功確率を低減させることになる。「完全で、検証可能で、不可逆的な核廃棄」を実現するために個別の駆け引きをしてはならない。

 ジョセフ氏はこうして「リビア方式の教訓」を示しながら、「北朝鮮がいかにも核廃棄をするようなふりをして実際にはしないという状況を、米国は再び許容することはできない」と強く訴えていた。