(英エコノミスト誌 2018年5月5日号)

中国2社の携帯電話、米軍基地で販売禁止に

中国の通信機器メーカー、中興通訊(ZTE)のロゴ(資料写真)。(c)AFP PHOTO〔AFPBB News

ほとんどの先端技術は軍事転用が可能であるうえ、国家のプライドも刺激する。

 米国のドナルド・トランプ大統領が今春、1500億ドル相当の中国製品に懲罰的な関税を課す方針を明らかにしたとき、中国の観測筋の一部には、これは実際に始まる前に終わる可能性がある貿易戦争だとの見方があった。

 中国は米国側の決意を萎えさせようと、大豆からバーボンウイスキーに至る様々な米国産品に関税を課すという強力な報復措置を打ち出した。

 また、このいさかいを完全に乗り越えるために、自動車やクレジットカードなど特定の中国市場の障壁も撤廃することができる。

 さらに、トランプ氏がしきりに気にする米国の対中貿易赤字3750億ドルの削減についても、あまりメンツをつぶすことなく対策を提案できるはずだ。

古き良きあの時期が懐かしい

 本誌エコノミストが印刷に回されたとき、トランプ政権の経済閣僚――スティーブン・ムニューシン財務長官、ウィルバー・ロス商務長官、ロバート・ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表など――が中国・北京で交渉の席に着くことになっていた。

 ますます切迫しているように見える貿易戦争を回避するのがその目的だ。

 中国側から丁重な譲歩をいくつか引き出してトランプ氏が勝利宣言を行うとの見方は、あまり理にかなっているようには思えない。

 中国に対するトランプ氏の不満、そして米国の政策立案者の多くや財界人などにも共有されている不満は、それより根深いものだ。