世界のフォークリフトをIoT化する豊田織機の狙い

稼働状況の一元把握で物流危機に対応、新サービスの開発も

高下 義弘/2018.4.20

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 フォークリフトのIoT化を通して豊田自動織機が見据えているのは、ロジスティクス分野におけるソリューションビジネスの強化だ。これは、有人運転のフォークリフト、自動倉庫、AGV(無人搬送車)、ラック、ピッキングシステムといったハードウエアと、倉庫管理システム(WMS)を組み合わせて、顧客企業の物流現場における生産性向上策や物流コストの削減策を提供するビジネスである。

 同社の産業車両事業におけるCIO(最高情報責任者)を務める伊藤寿秀理事は、「物流量の増大、小口配送の増加、納品時間の短縮化といった動きを背景に、物流センターなどにおけるフォークリフトを中心としたオペレーションの効率化が、1つの重要な焦点となりつつある」と語る。

 その際に課題となるのが、フォークリフトの稼働データの取得だった。自動倉庫やAGVはそもそもコンピュータで制御するため、現場における機器の動きをデータとして取得し確認できる。一方、フォークリフトや、手作業といった人間が介在する領域は、作業状況の把握がきわめて困難だった。

「ここをコネクテッド(ネットワークに接続した状態)にできれば、物流現場におけるデータを多層的に取得し『見える化』できる。これによりお客様の課題解決につながるポイントが解明しやすくなる」(伊藤理事)

 以下では、フォークリフトのIoT化の狙い、データの活用法と今後の展開などを伊藤理事に語ってもらった。