(英エコノミスト誌 2018年3月17日号)

ベネズエラ、大統領選を5月に延期 国連の監視団派遣も

ニコラス・マドゥロ大統領。ベネズエラ・カラカスで(2018年2月14日撮影)。(c)AFP PHOTO / Federico PARRA〔AFPBB News

「ペトロ」はおそらく詐欺だろうが、もっと巧みに設計した暗号通貨ならうまくいく可能性がある。

 「ベネズエラに経済の安定と金融の独立をもたらす手だてになるだろう」。ベネズエラ政府が先月発行したホワイトペーパー(事業計画書)はそう断言している。

 世界で最も安定していない通貨の発行者であるベネズエラは、世界で最も信頼に足る通貨を、「原油を担保とするソブリン暗号資産」の「ペトロ」という形態で発行することを提案している。

 この有望な資産の売り出しは、私募で2月に始まっており、政府は3月20日に公募でも売り出す計画だった。

 ある意味では、これは文字通り滑稽なアイデアだ。

 現在の通貨ボリバルの価値を低下させ、民間企業を収用し、憲法を踏みにじり、米国や欧州連合(EU)から制裁を受けているベネズエラの社会主義政権が発行する通貨など、最もだまされやすい投資家しか信用しないだろう。

 しかし、ベネズエラの計画には、一片の良識がある。

 この国は今、ハイパーインフレに悩まされており、物価が毎月2倍に跳ね上がっている。また国際通貨基金(IMF)によれば、2018年末までには国内総生産(GDP)が2013年の実績より40%も少ない水準に落ち込む見通しだ。