DXを味方にするための3つの原則

デジタルトランスフォーメーションの時代がやって来た(5)

斎藤 昌義/2018.3.23

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 例えば、新しく家を建てるとき、「何でもいいから、格安で住み心地のいい家を作ってくれ」と建築会社に頼み、出来上がった家を見て「こんな家を頼んだつもりはない」と文句を言っても後の祭りです。どんな家を建てたいかは施主が考えるべきことです。自分のライフスタイルや家族構成、予算などを考え、建築会社に相談するはずです。

 建築関係の書籍や雑誌などを読んで、最新のデザインや工法、設備についての知識を得て、こんな家にしたい、こんな家具を置きたいとこちらの思いを伝えるでしょう。建築会社は、そんなあなたの意向を受けて、専門家として提案してくれるはずです。そして、ああしよう、こうしようとやり取りを繰り返しながら、待望の家が完成します。

 どうしたいのかは施主の責任です。ITをビジネスに生かそうとする場合も同じ話です。ビジネスの「当事者」としての責任を自覚し、ITの専門家である情報システム部門やITベンダーに相談する必要があります。そのとき、ITについては何も知らないでは、「何でもいいから、儲かるシステムを作ってくれ」というしかありません。

 いつの時代にも変化はありましたが、変化のスピードがこれほど速い時代は、まれなことのように思います。将来にわたって安心確実なビジネスモデルや手段を見出すことは、大変難しい時代となったのです。

 クラウドやインターネット、さらにはテクノロジーの進化のおかげで失敗のコストは大きく下がりました。そんな時代の後押しをフルに生かし、当事者としての責任を自覚し、「試行錯誤」を繰り返すことが、ビジネスを成功させる要件として大切になるのです。

デジタルトランスフォーメーションを味方にするための3つの原則と3つのステップ

 では、この3つの原則を踏まえ、どのように取り組んでいくべきでしょうか。次回はデジタルトランスフォーメーションを進める「3つのステップ」を紹介します。