食で花粉症対策、「効いてる」と思えば効果あり?

アレルギー性鼻炎に対する食の民間療法(後篇)

2018.03.16(Fri) 漆原 次郎
筆者プロフィール&コラム概要
ピークを迎えるスギ花粉の飛散。花粉症対策の効果の判断の仕方とは・・・。

 スギ花粉の飛散量がピークを迎えている。

 手軽な対処法として根強い「食の民間療法」の実態や効果などを、専門医に聞いている。応じてくれたのは、山梨大学で耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座に所属する五十嵐賢(いがらし・さとし)助教。「山梨環境アレルギー研究会」では、スギ花粉症患者を対象とした民間療法を含むセルフケアについての実態調査のとりまとめ役も務める。

 前篇では、ヨーグルトや甜茶などの摂取をはじめとする、食の民間療法の現状を実態調査や研究報告などから見ていった。ヨーグルトの成分として知られる乳酸菌の特定の株では、人での症状緩和の効果が認められるといった研究結果もあり、効果を否定できない側面もある。

 後篇では、食と花粉症をめぐる話の周辺として、漢方の効果やプラセボ(偽薬)効果の位置づけなどについて、さらに話を聞いていく。患者自身が「効いている」と感じているかどうかは、効果のほどを判断するときの重要な指標となるようだ。

アルコールは鼻づまりを助長させる

――前篇では、花粉症などのアレルギー性鼻炎に対する飲食物の効果のほどなどを尋ねました。逆に、飲食物の中で、花粉症の症状を助長させてしまうようなものはあるでしょうか?

五十嵐賢氏(以下、敬称略) お酒は鼻づまりを助長させます。お酒を飲むと顔や体が赤くなるなどしますが、あれはアルコールには血管拡張作用によって血流がよくなっている表れです。花の粘膜のあたりも血流がよくなります。すると、粘膜に血液を溜め込むことになり、鼻がつまりやすくなるのです。

 鼻づまりなどの症状のある患者さんには「お酒はあまり飲まないように」と言っています。

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1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。


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