(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年3月6日付)

伊総選挙、ポピュリスト系2党が勝利宣言 左派与党敗北

ポピュリスト政党「五つ星運動」の首相候補、ルイジ・ディマイオ氏(2018年3月5日撮影)。(c)AFP PHOTO / Filippo MONTEFORTE〔AFPBB News

 イタリア全土を4日に席巻したポピュリズム(大衆迎合主義)の波は、マッテオ・レンツィ前首相の率いる中道左派政党・民主党とシルビオ・ベルルスコーニ元首相の率いる中道右派フォルツァ・イタリアの大連立の可能性を消し去った。

 この大連立が最も見込みの大きな選挙の結果だった。

 では、いったい何が残されたのか。以下に4つのシナリオを挙げる。欧州の主流派にとって、最も不安なシナリオから始めよう。

ポピュリスト連合

 選挙の夜に大勝利を収めたのは、コメディアンのベッペ・グリッロ氏が2009年に立ち上げた新興抗議政党「五つ星運動」と、マッテオ・サルビニ書記長(党首)の手によって復活を遂げ、極右ナショナリスト政党へと変貌を遂げた「同盟(北部同盟から改名)」だ。

 数字の上では、両党が手を組めば、戦後のネオファシズムの系統を引く小さな右派政党「イタリアの同胞」の支援を得て議会の過半数議席を楽に押さえられる。

 両党の選挙綱領は、重複する領域が大きい。どちらも年金・労働市場改革の撤回と、財政拡大を賄うための赤字拡大を支持しているほか、自由貿易に直感的に反対し、ロシアとの友好関係を望み、強制的なワクチン接種を嫌っている。

 単一通貨ユーロに関しても波長が合っている。

 選挙戦の最中はユーロ離脱に関する発言をトーンダウンしたものの、両党ともイタリアはユーロのせいで被害を受けたと考えている。

 イタリアとしては大きな変更を強いることに成功する必要があり、さもなくば単一通貨プロジェクトを捨てるのが一番だと思っている。

 だが、このようなアンチ欧州連合(EU)の連合にロジックがあるとすれば、大きな問題は、両党の支持基盤が連携の可能性に反発するかどうか、だ。