・「傍観者」タイプ 

 診断テストの表では一番下の真ん中、シニカルタイプの右側に位置します。完全に受け身だという意味ではシニカルタイプの人と同じですが、対立や混乱はどの組織でも人間の集まりである以上当然のもの、と考えており、必ずしもネガティブに捉えてはいません。

 ゴタゴタは、「しょうがない」と受け入れる一方、自分にとって面白くない事態が起こっても、耐えてやり過ごすことができます。このため、組織で長持ちするタイプです。「まあ、そんなこともあるさ、何事も時の運」ケセラセラというわけで、ストレスも少なく、思い詰めてすぐ辞めたりはしません。

 変化をやり過ごすのは得意で、ストレスに強い一方で、自分から主体的に何かをしようとすることはありません。「自分の仕事だけをきっちりやって、あとは運が悪ければしょうがない」というスタンスです。

 もともと能動的なタイプだったのに、昔、若いときに頑張ろうとして組織の中で理不尽に却下・無視され、それがトラウマとなって、このタイプになっていることもあります。

 エネルギーも積極性もある優秀な人を多く採用する大企業では、もともと優秀な人が組織内での「不成功体験」を積むに従い丸くなり、このタイプの人として歳をとっていくケースをよく見ます。

・「守りの人」タイプ

 診断テストの表ではシニカルタイプの上に位置します。権力に関する事柄について、極めて否定的に捉えているのはシニカルタイプと同じです。

 権力と積極的に関わることは拒否しますが、ゴタゴタの結果がどうなるかは一応気にして予測し、自分の不利にならないように工夫しようとします。この点、完全に超然としているシニカルタイプとは異なります。