アマゾン、配送業に参入へ 米紙報道

米カリフォルニア州トレーシーにあるアマゾンの配送施設で商品を仕分けする従業員(2015年1月20日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / GETTY IMAGES NORTH AMERICA / JUSTIN SULLIVAN〔AFPBB News

 米ウォールストリート・ジャーナルや米ニューヨーク・タイムズが報じるところによると、米アマゾン・ドットコムは、自社で商品を出品者の倉庫に取りに行き、それを顧客の元に配達するという、新たな物流サービスを始める計画だという。

UPSやフェデックスと競合するビジネス

 このサービスは、「Shipping with Amazon(SWA)」と言い、数週間後にも米ロサンゼルスで始める予定。今後、規模が拡大すれば、米UPSや米フェデックスといった大手物流事業者と直接競合するビジネスになると、ウォールストリート・ジャーナルは伝えている。

 アマゾンは、eコマース事業の一環として、マーケットプレイス業者(出店型出品者)事業を展開している。これに伴う事業者向けサービスとして、商品保管と配送業務などを代行する「Fulfillment by Amazon(FBA)」を提供している。

  現在、多くの出品者は、FBAを利用しており、自社商品をUPSなどを使ってアマゾンの倉庫に納入している。しかし、計画中のSWAでは、商品納入も含めた包括的な物流サービスを、マーケットプレイス業者に提供するようだ。

 アマゾンは、その配送料を、UPSやフェデックスのそれよりも安いものにする計画。また、当初はマーケットプレイス業者に限定するが、やがては、より広範な業者に向けた事業も計画していると、事情に詳しい関係者は話している。

領域は陸・海・空のすべて

 アマゾンが、こうして貨物輸送や宅配サービスに力を入れていることは、これまでにも、さまざまに報じられている。