そこで強調された1つに「e-ラーニング」がありました。大変派手に喧伝されました。

 これには背景があります。全世界世界規模で回線を筆頭にネット環境のハード&ソフト導入、これが一段落したとき、各国予算の支出項目からIMF(国際通貨基金)のレギュレーションまで、様々な条件に鑑みて

 「軍事でなく民生なら、次は教育」という、よく言えばマクロな概算、悪く言えば「顔のない統計の目標」が設定されました。

 その結果、どうでしょう。お上も旗振りに加担して何となく始まったe-ラーニングでしたが、凄まじく使いにくく、およそ非効率なものが多かった。

 私は1999年に大学の人事があり、IT革命対応部署で研究室を主宰しましたので、この間の経緯はもろに至近距離で目撃することとなりました。

 当時は、頼まれて非常勤でお伺いしていた私学などがありましたが、そちらの先生で「e-ラーニングは生徒の孤独との戦い」とまで断言される方もありました。

 こうした商売、典型的な「顧客後回し型」正確には「エンドユーザ無視」に近いビジネスであったと言わねばならないように思います。

 システムを納品するとき、ひとまずの「顧客」は学校機関、大学や各種専門学校などになるわけで、そのレベルでの「顧客の要望」は取り入れられる面があったでしょう。

 すなわち、人件費を節減したい。一度買えば、その後は学生が勝手に勉強してくれ、使い回しが利く・・・。

 でもそれは、本当にこれらのシステムを使って学習する真のエンドユーザであるはずの「学生カスタマー」のニーズを反映していたでしょうか?