【4】アジャイル開発の教育を行い、徐々に経験者をふやすこと

 まずはチームにアジャイルの教育を行う。できれば、すでに社内のアジャイル開発経験者を中心に、社内勉強会を始めるのがよいだろう。アジャイル実践者には強いモチベーションを持っている人が少なくない。その人を中心にしてチームを育てよう。また、いない場合や、いても教育を加速させたいときのために、外部の教育サービスを利用することもできる。最近、アジャイル教育のサービスを行っている会社が日本でも多く出てきた。そこに教育を手伝ってもらう。

 ただし、「唯一の正しい」アジャイル開発があるわけではない。自分の会社に合ったやり方が自社のビジネスや文化から自然と育っていくのがアジャイル開発の本質である。基本的なことを外部から学んだら、自社で自走するように、あとはコーチを作って社内に実践者をオーガニックに増やしていくことが必要だ。

【5】経験のあるアジャイルコーチを招き入れる、もしくは採用すること

 アジャイル開発の実践には、本を読んだり教育セミナーに参加したりするだけでは不十分だ。言葉では伝わらない「経験」がものをいう領域である。一度もアジャイル開発の経験がなければ、自信をもって「こうすべきだ」と言うことができない。本や文書には質問できないが、コーチには質問できる。アジャイル経験者をコーチにしよう。もし、社内にアジャイル経験者がいなければ、外から来てもらおう。長い期間いてもらう必要はない。最初にチームを作りしばらく自力で走れるようになるまでは、外部コーチを受け入れよう。採用を考えるのも、もちろんよい。

【6】技術力のあるエンジニアを招集すること

 イノベーション部隊は内製であることが望ましいが、社内に十分な人数のソフトウエアエンジニアがいない場合もある。もし、デジタルイノベーション(DX)を標榜し、それを企業のコア資産だと考えるなら、すぐに採用を始めよう。そうでない場合、自社の情報システム子会社、関連会社、ソフトウエアベンダーなどから、技術力のあるエンジニアを招き入れる。