訪英の中国国家主席、女王の晩さん会に出席 周辺では抗議活動も

英ロンドンのバッキンガム宮殿で開かれた公式晩さん会で、エリザベス女王(右)と乾杯する中国の習近平国家主席(2015年10月20日撮影、資料写真)。(c)AFP/DOMINIC LIPINSKI〔AFPBB News

 1月2日、米調査会社のユーラシア・グループが「2018年の10大リスク」を公表した。その筆頭は「中国の影響力」だが、8位に「英国」がランキングしている点にも注目したい。なぜ英国がリスクかというと、ブレグジット(Brexit、英国のEU離脱)の期限が2019年3月末に迫るなか、英国が首尾よくこの離脱手続きを進められるかが問われているためだ。

 ロンドンに拠点を置く日本の政府機関も、「英国とEUとの間で交渉の進め方に隔たりがある」と懸念する。英国は離脱に関わる清算金の交渉にケリをつけ、離脱後の貿易条件を協議したいところだが、「EUから自由になりながらもEUとの関係を維持したい英国の思惑に、EUは反発している」(同)という。

 EU離脱は英国経済や社会に短期的な弊害をもたらす。一方、EU残留は長期的な苦痛をもたらす――そんな判断のもとブレグジットを選択した英国に対し、国際社会は「2018年のリスクは英国そのものだ」と悲観的な視線を向けている。

ブレグジットは「リスクよりチャンス」

 しかし、“ブレグジットは好機だ”とばかりに英国に急接近を図っている国もある。中国だ。