(英フィナンシャル・タイムズ紙 2017年12月11日付)

ニュージーランド議会前で男性が自らに火放つ、総選挙2日前

ニュージーランドの首都ウェリントンの議会前広場(2017年9月21日撮影)。(c)AFP/Marty MELVILLE〔AFPBB News

 この国には「ロックスター」経済と手つかずの自然環境があり、世界の大富豪の隠れ家となった。

 だが、ニュージーランドは自国の市民に住まいを与えることに苦労しており、住宅政策の抜本改革を準備している。この対策は他国にとって試験台となるかもしれない。

 「ニュージーランドの住宅市場は完全に壊れている」

 9年間の在野を経て今年10月に与党に返り咲いた労働党主導の連立政権の一員であるグラント・ロバートソン財務相はこう語る。

 「土地と建物の価格が途方もなく高騰する一方で、手頃な住宅の建設レベルは大幅に低下してきた」

 ニュージーランド政府は今週、外国人が既存の住宅を購入するのを禁止する法律を発表する。ホームレス危機を引き起こした慢性的な低価格住宅不足を解消するために設計された一連の政策の第1弾だ。

 この問題はカナダ、英国、オーストラリアをはじめとした多くの西側諸国にも共通している。低金利により住宅価格が高騰し、多くの低所得者が住宅所有の可能性を失っている。

 外国の住宅購入者の流入、高騰する賃料、低迷する賃金、そして2008年の金融危機後の公営住宅建設計画の財源カットなどが、住宅の供給量と値ごろ感に大きな打撃を与えた。

 だが、ニュージーランドでは特に問題が深刻だ。