(英エコノミスト誌 2017年12月2日号)

ビットコイン、金融安定の脅威になり得る FRB副議長

仮想通貨ビットコインのメダル(2014年6月17日撮影)(c)AFP/KAREN BLEIER 〔AFPBB News

だが、これほど流動性の低い資産から資金を引き揚げることは、取得する以上に難しい可能性がある。

 大半のお金は最近、電子的だ――コンピューター上のゼロと1の羅列だということだ。

 そう考えると、非公式に作られた電子通貨ビットコインが今年、1000ドルから1万ドル超へ駆け上がり、ゼロを1つ追加する壮大な旅を遂げたのは、なかなかよくできた話だ(図参照)。

 その過程で、ビットコインは物議を醸した。米JPモルガン・チェースの最高経営責任者(CEO)、ジェイミー・ダイモン氏はこれを詐欺と呼んだ。著名エコノミストのノリエル・ルービニ氏は「巨大な投機バブル」という言葉を選んだ。

 一般の投資家は、急激な上昇ぶりによってビットコインに引き込まれている。これは「FOMO(fear of missing out、機会を逃す不安)」と名づけられた現象だ。

 米国最大の先物市場であるシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)と米ナスダック取引所はビットコイン先物の上場を計画することで、ビットコインにお墨つきを与えたように見える。

 ここでは、2つの別々の問題を混同しがちだ。1つは、ビットコインを支える基幹技術「ブロックチェーン」が広く採用されるようになるかどうか、だ。

 取引を安全に記録する分散型台帳のブロックチェーンは、金融の一部分野やさらに広い領域で非常に役立つことになるかもしれない。