しかし、それとて限度はどこかにある。その箍が外れたら、ロシアは手がつけられなくなるものと他国は覚悟しておかねばならないだろう。

 それでも、誰がその政府を構成していくのか、どれだけ若返りが図られ、その中から誰がポスト・プーチンの担い手になっていくのかが、2018年の最大の注目点であることには違いない。

 国内経済はどうか。2017年は久々のプラス成長を達成する見込みのようだ。最悪期は脱したという安堵感がプーチンにも経済閣僚にも見て取れる。

 ロシア経済といえば、落第一歩手前の綱渡りの連続というイメージが先行しがちだが、2000年代に入ってから急速に近代化された鉄鋼や化学、いつの間にか世界最大の穀物輸出国にロシアを押し上げた農業、といった具合に、目立たないところで改善と発展を実現しつつある。

矛盾に満ちた問題を解決できるリーダーシップ

 これまで遅れていた分を取り戻すという面で、成長の余力はまだある。批判する材料には事欠かない統計数値だけがロシア経済の姿ではない。

 だが、仮に並の成長は達成できてもそこまでで、これまでの中国のような爆発的な成長を伴うことはないだろう。競争が欠如する社会と経済にはそれがあり得ないからだ。

 それを成し遂げる唯一の方法は、国内市場の思い切った開放による外資・内資混戦の競争状態生成であろうが、他国でもグローバリゼーションへの警戒や反省が高まっている今の状況では、ポスト・プーチンの時代でもロシアがそれに向かう可能性はかなり低いと見ざるを得なくなる。

 日本が来年以降も向き合わねばならないロシアは、こうした状況に置かれている。

 領土問題が米ロ問題と同義になりつつあるなら、その解決は残念ながら容易ではないと言わざるを得ない。

 4島には米軍を立ち入らせない、しかし尖閣諸島は確実に守ってもらう、という矛盾を米国にのませるだけのスーパーマン出現を日本外交に期待できないものなのだろうか。