グループは放射線モニターを開発し、日本海沿岸に設置して、冬の遠雷がやってくるのを待ちました。一時期、科学研究費の枠に採択されず、クラウドファンディングから資金を得ることもありました。

 今回発表の成果は、新潟県の柏崎刈羽原子力発電所に設置した検出器が2017年02月06日17時34分06秒に捉えた雷イベントです。

 データには、雷にともなうガンマ線と、それに続いて、中性子の核反応および陽電子に由来する信号が記録されていました。

 これにより、雷雲の中で起きている核反応が明らかとなったのです。

どんがらぴっしゃんの核反応

雷で起きる原子核反応(光核反応)と、放出されるガンマ線。(出典:京都大学プレスリリース

 雷が起きると電子がばりばり走ってガンマ線を放射します。ガンマ線は大気分子にぶち当たります。大気に含まれる「窒素14」の原子核はガンマ線と「光核反応」を起こし、「中性子」を1個放出して「窒素13」に変わります(上の図)。

(*配信先のサイトでこの記事をお読みの方はこちらで本記事の図版をご覧いただけます。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51774

 大気中に放出された中性子は数十ミリ秒で減速し、大気中の他の原子核に吸収されます。この際、新たにガンマ線が出ることもあります。

 窒素13の方は、半減期10分で崩壊し、炭素13という原子核に変わります。この崩壊の際、「陽電子」が飛び出(ることがあり)ます。