欧州の顧客が以前より安い契約を要求し始め、ガスプロムは従来の儲けの大きい取引の代わりに国際市場価格に近い契約を結ばざるを得なくなった。

 反撃に出るために、ガスプロムは大きな賭けに打って出ている。

 借り入れを増やし、かつては無尽蔵に思えた現金の山に手をつけて、会社側が長期的な売上成長を担保すると期待している莫大な投資ギャンブルで、重要な新規インフラにどんどんお金をつぎ込んでいるのだ。

 ガスプロムは10月、長期投資、設備投資、買収に対する今年の支出額が従来予想より24%増える見込みだと発表した。

 11月末にはミレル氏が、ガス輸出の伸びを担保するために、来年の支出が過去最高の1.28兆ルーブル(約220億ドル、修正後の2017年の支出予想額に対して13%増)に達し、翌年には1.4兆ルーブルになると述べている。

 輸出は2014年から2016年にかけて増加したが、1立方メートル当たりの平均価格は45%前後下落している。

 ガスプロムはロシア4地域のうち3地域で、同時並行で大規模な新規パイプライン建設に資金を拠出している。

 極東では、ロシアと中国を結ぶ延長3000キロのパイプライン「パワー・オブ・シベリア」の敷設とガス田の開発に約550億ドル投資している。