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イノベーション
2017.11.29

真に「使える」IoT通信を全ての人に届けたい
玉川社長に聞く、ソラコムの想いと現実、そして未来

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多くの企業が待ち望んでいた「誰でも使えるIoT通信」

この2年、IoTプラットフォームとしてのSORACOMは、玉川氏の描いたIoT通信の姿を具現化してきているようだ。玉川氏は、これまでの成果を大きく2つにわける。IoTによって今までできなかったことを実現する、従来の進化、改善系のソリューションと、全く新しいソリューションを提供する新規系の2つだ。それぞれに多くのビジネスが生まれてきている。

「改善系の代表は自動販売機のIoT化でしょう。まだ全国の自販機はごく一部しかネットワークにつながっていません。そうした中でダイドードリンコは以前から、スマートフォンアプリと連動したキャンペーンなど新しい試みを行っていました。さらにSORACOMを利用したIoT自販機「Smile STAND」を導入し、2018年春に15万台まで増やす計画だそうです。IoTデバイスの量が増えると、できることの質も変わっていくのです」

北海道帯広市に本社を置く十勝バスでは、SORACOMを利用してバスの位置情報サービスを提供している。長らく実現が検討されていたサービスだったが、従来の通信契約形態ではコストに見合わず実現できなかった。SORACOMの登場が、サービスの具体化を後押ししたのだ。

また、電子マネーを提供する楽天Edyでは、仙台のKoboパーク宮城で観客席を移動するビール販売員の決済端末にSORACOMを使用している。週末など限られた日しか営業しないため従量制の通信料金がフィットするほか、決済におけるセキュリティの要件も満たした。

これらは玉川氏も知らないうちにサービスへSORACOMが活用されていた、うれしい事例だという。これこそが、IoT通信の民主化の醍醐味だろう。

「新規系では、“こんなことができるんだ!”といったユニークなアイデアに基づいたサービスが始まっています。ベンチャー企業のチカクが提供する『まごチャンネル』はその代表です。まごチャンネルは、テレビにつける小さなセットトップボックスで、その中にSORACOMのSIMが入っています。スマートフォンを使えないおじいちゃん、おばあちゃんに孫の動画や写真を送って簡単に見せられる、孫専用のTVチャンネルを提供できるのです。SORACOMがあったからできたと評価してもらっています」

IoTを自然界に展開するビジネスを手がけるウミトロンは、魚群行動解析に基づいて給餌の量とタイミングを最適化するサービス「ウミガーデン」を提供する。スマートフォンや、通信のない場所ではSORACOMでデータを管理し、適切に給餌することで、コストがかさむ餌の最適化を図る。

見守りサービス「otta」を提供するottaも、SORACOMを活用している。通学路上にSORACOMのSIMが入った通信ゲートウェイを多数設置しておいて、子どもが身に着けているビーコン端末から位置を把握する仕組みだ。通信ゲートウェイを経由してデータをクラウドに送信、収集することで地域全体で子どもを見守れるようにする。

「通信が必要になったとき、SORACOMならすぐに使えますよ、というメッセージを届けたいです。SORACOMは、イノベーションのゆりかごなんです」

JBPRESS

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