ウィキリークスのメール暴露はロシアと結託、クリントン氏が非難

米ニューヨーク市で講演するヒラリー・クリントン元国務長官(2017年5月3日撮影)。(c)AFP/Getty Images for The Foundation for Women/Astrid Stawiarz〔AFPBB News

 米国の首都ワシントンの国政舞台では、「ロシア疑惑」が新たな波紋を広げている。司法機関と議会の両方で、民主党のヒラリー・クリントン元国務長官らのロシアとの関わりを追及する動きが高まり始めたのだ。

 当初「ロシア疑惑」は共和党のトランプ政権とロシア政府機関との不正なつながりの疑いが指摘され、司法長官が特別検察官を任命するに至った。だが今度は、民主党のオバマ政権時代に行われたとみられるロシア側の買収工作に光が当てられている。米国のウラン資源を保有するカナダ企業をロシア政府が購入した際、米国政府が与えた許可に疑義が生じているのだ。

司法省が「新たな捜査の必要性」を検討

 11月中旬、トランプ政権のジェフ・セッションズ司法長官は下院司法委員会のボブ・グッドラテ委員長と上院司法委員会のチャック・グラスリー委員長あてに書簡を送り、「ロシア疑惑」への捜査を拡大する可能性を伝えた。

 同書簡は、現在捜査中のロシア疑惑に関して、司法省として「新たな領域への新たな捜査の必要性」を検討することを議会側に伝える内容だった。

 そのなかでは「新たな特別検察官の任命の可能性」も明記していた。トランプ政権の司法省が、すでに任命した現在のロバート・モラー氏とは別の特別検察官による、別の捜査対象への新たな捜査を開始する可能性を示したのである。