11歳女児が餓死、食糧配給拒否が原因か インドで調査開始へ

インドのハイデラバードで、生体認証IDシステム「アドハー」のカードを提示し、指紋をかざして預金を引き出す人(2017年1月18日撮影、資料写真)。(c)AFP/Noah SEELAM〔AFPBB News

 今回はドイツで耳にした「Industry4.0」スマート化ビジネス最前線の話題です。

 あなたの指紋には「肖像権」があるか?

 あるいは、あなたの血圧変動や病歴に、知的財産権があるか?

 というトピックスを考えてみましょう。

「個人情報」は誰のもの?

 まず、前提となる議論からスタートしたいと思います。いまこの原稿は地下鉄丸の内線「本郷三丁目」から「御茶ノ水」に移動する車内で書いています。

 この「私」が「本郷」から「お茶の水」に移動するという情報は、いったい誰のものなのでしょう?

 そんなこと考えたこともない、という人がたくさんいるかもしれません。しかし、いま私は本郷三丁目駅に入構する際に、自動改札にプリペイドカードをかざして「ピッ」という音を聞いています。

 少なくともこのカードの持ち主が何月何日何時何分頃どこの改札を通過したか、という情報は交通機関にプールされることになります。

 私が御茶ノ水で降りれば「何時何分御茶ノ水下車」という情報が記録されるでしょうし、もし「大手町」で降りれば大手町何時何分、東京駅で降りれば「東京何時何分」という情報が記録されることになります。

 以前書いた「座間」の事件についての記事(「政府が取り締まれない自殺サイトへの有効な対処法」)があまり読まれなかったようなので、あの事件に関してはもうあまり書くことはないかと思いますが、この事件の捜査でも、行方不明になった人の交通機関利用がカード記録から割り出されていました。

 犯罪捜査などに用いられるのは重要なことですが、こうした個人の移動の記録は明らかに「個人情報」で、中途半端に開示などされるべきではありません。