(英フィナンシャル・タイムズ紙 2017年11月14日付)

突然辞意表明のレバノン首相、サウジで軟禁の情報否定 「すぐ帰国する」

サウジアラビアの首都リヤドの王宮で、サルマン国王(右)と会談するレバノンのサード・ハリリ首相(2017年11月6日撮影)。(c)AFP/SAUDI ROYAL PALACE/BANDAR AL-JALOUD〔AFPBB News

 レバノンのサード・ハリリ首相が今月、見たところサウジアラビアに圧力をかけられ、辞任した。

 衝撃的な辞任は一般に、イランの支援を受けたレバノンの武装組織ヒズボラに対するサウジの大きな作戦の最初の一斉攻撃と見られている。

レバノンにおけるヒズボラの役割は何か?

 ヒズボラはイスラム教シーア派の武装勢力で、民兵部門と政治部門の双方を抱えている。もともとイスラエルによるレバノン南部占領と戦うために、1980年代にイランの支援を受けて創設された組織だ(イスラエルは2000年に、レバノン南部から撤収した)。

 今でもイランの資金に支えられているヒズボラはおそらく、イランにとって最強の地域代理部隊だ。

 米国はヒズボラをテロ組織に指定している一方、欧州連合(EU)はヒズボラの武装組織をブラックリストに登録しつつも、政治組織も含めるよう求める米国とイスラエルからの圧力には抵抗している。

 ヒズボラは、組織の最大の任務はイスラエルと戦うことだと言っているが、双方が最後に直接衝突に至ったのは2006年までさかのぼる。1カ月間の戦争で、ヒズボラのゲリラ部隊がイスラエルを相手に膠着状態に至るまで戦った時のことだ。

 推定3000人にのぼるヒズボラの民兵組織は、レバノンの政府軍より強力だと見られている。政治部門もとてつもなく大きな影響力を持ち、批判的な向きは、ヒズボラはレバノンを舞台裏で操る支配的な勢力だと話している。

 ヒズボラのメンバーが占める政府内の要職は限られているが、情報収集の役割の大半と司法の要職の多くを掌握している。