ブッシュ父子が「トランプ失格」を唱えたのは、記者会見やテレビ・インタビューなどではない。

 11月4日、発売された新著『The Last Republicans』(最後の共和党員)の中に出てくる著者とのオンレコのインタビューでの発言だ。

 (父子は本書がトランプ大統領当選1年に合わせて発売されることを事前に知っていたという)

 ちなみに本のタイトルは、共和党大統領として政治を司ったのは自分たちが最後だ、という意味。つまりトランプ氏は共和党大統領ではないという痛烈な皮肉が込められている。

歴代大統領から最も信頼されている「インタビューの達人」

 本書の著者はマーク・アップディグローブ氏(56)。リンドン・ジョンソン第36代大統領(民主党)を記念して建設されたジョンソン大統領記念図書館の館長を務めた歴史家、ジャーナリスト、作家だ。

 同氏の驚くべきところは稀にみる「インタビュー術だ」。

 これまでにブッシュ父子をはじめ、ビル・クリントン、ジミー・カーター、ジェラルド・フォードなど歴代大統領、さらにはミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領と単独会見。

 2014年にはブッシュ(子)、クリントン、カーターの歴代大統領を招いて「公民権法制定55周年記念シンポジウム」を開催。

 2016年にはブッシュ父子、クリントン、カーター、フォードの歴代大統領を招待し、「ベトナム戦争サミット」を開くなど大変な「興行主」ぶりを見せている。歴代大統領からの「信用度」は大変なものだ。

 その意味では本書に引用されているブッシュ父子の発言にはそれなりの重み、政治的意味合いがありそうだ。