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テクノロジー
2017.11.09

「AI後進国」日本、その原因は行政?企業?国民性?
AIや自動運転の分野で日本が大きく遅れている理由を識者に聞いた

BY

これ以上日本が世界に置いていかれないために

自動運転技術において前を走るドイツから、これ以上引き離されないためにはどのような対策が必要だろうか?

「政府と産業界が積極的に連携しているドイツの構図を見習い、追従することが先決。そして政策面と自動車業界が手を組み、統一的目標設定を前倒しして、2020年頃の実現に変更する必要があります」

また、自動運転技術の導入にはビッグデータやAI(人工知能)の活用など、これまで自動車業界が経験してこなかった視点での開発が求められる。そのため、こうしたテクノロジーを扱う企業や研究機関との連携も必須となる。これまでのように、自社単独で車を丸ごと作るのは難しくなるという。

「事実、世界の自動車業界は以下に示す図にあるように、アライアンスは業界を超えてどんどん複雑化しています。自動車メーカー各社が前に進むには、他分野との連携を基本にして、いかにして力強さを発揮するかにかかっています」

業界を超える自動運転に関するアライアンス例(佐藤氏監修のもと編集部作成)

業界を超えて連携するメーカー各社。そこには、先端的な技術開発を行なう米NASAや米マイクロソフトなどが名を連ねている。

そして、今後国を挙げて完全自動運転化の実現に向かうために、避けては通れないのが“技術開発による知財権確保”と“国際標準に向けた主導権構築”の領域だ。

「この2つのうち、国際標準化やルール作りに対して日本は積極性に乏しく、国内での自動運転の実用化の遅れを招いているのです。何よりもまず、自動運転標準化への対応を加速させる必要があります。事故発生時の責任の所在についても、活発に議論が進んでいるようには見えません。これらの課題に、スピーディーに取り組まなければ、世界の動きからさらに取り残されるリスクが生じます。

特に企業側は、責任の所在がビジネスリスクになることを足踏みするよりも、今のタイミングを“チャンス”と捉え、新たなビジネスモデルを考える必要があるのではないでしょうか」

目先のリスクを恐れてチャンスを逃した未来に待っているのは、世界から取り残される日本の姿。これは自動運転技術に限らず、さまざまな分野に言えることなのかもしれない。

AIと自動運転技術。それぞれ理由こそ違えど、根底には“行政と現場の乖離”と”国民性“の問題など、共通点が伺える。お世辞にも日本が先を行っているとはいえない。しかし、折しも今、世界は新たなテクノロジーによって訪れる第4次産業革命の最中。世界中が日進月歩の勢いなのだ。目まぐるしく変化する情勢に対応できるか否かで、日本の未来が大きく変わる分岐点に差し掛かっている。


●佐藤登オフィシャルサイト
 http://drsato.biz

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