(2)提携先の高校は、大阪の「早稲田大阪学園向陽台高等学校」と、鹿児島の「神村学園高等部」の2校である。向陽台高校の学生は兵庫ブルーサンダーズに所属し、神村学園高等部の学生は和歌山ファイティングバーズに属することになる。

(3)両校の学生は、通信制を使って兵庫なり和歌山で学びつつ、野球練習を積む。

(4)両校の学生は、入団テストに合格して育成チームに入る必要がある。育成チームに入ると各球団から統一書式の契約を結ぶ。育成チームの人数は31人を上限とし、教育リーグを形成する。

(5)キャッチフレーズは「成功の道は1つではない」。プロ野球を目指す学生に、もう1つの選択肢をという願いが込められている。

 向陽台高等学校は通信制高校で、もともと日本紡績協会が会員企業の従業員に教育機会を作ってやろうとして創立された学校である。作った当時の繊維工場は3交代制で24時間稼働していたため、定時制では対応が難しいとして通信制が採用されたという。

 その後、全日制の高校がなじめなかったり、世界中に転戦するプロスポーツ選手など全日制の学校に行きづらい学生の教育に力を尽くしてきた。現在は早稲田大学の係属校(法人としては別だが、早稲田の名前を冠する学校のこと)である早稲田摂陵高校と同じ早稲田大阪学園のグループに所属する。

 通信制高校と言えば、2012年に長野県から地球環境高校が春のセンバツに通信制高校として初めて出場し、昨年は夏の大会に北海道のクラーク記念国際高校が出場した。都道府県予選で甲子園まで手が届かなくとも、相当なところまで勝ち進んできている他の高校もあり、近年の通信制高校の躍進に注目する野球関係者は多い。

 鹿児島の神村学園高等部は野球部創設から14年で春に5回、夏に4回甲子園に出場している。2005年春の大会で初出場した時にはいきなり準優勝したこともある、今年の夏の大会の鹿児島県代表校でもある。いわゆる「甲子園常連校」の1つと言って良いだろう。