(英フィナンシャル・タイムズ紙 2017年11月8日付)

サウジの汚職対策委員会、王子や大臣ら拘束 反皇太子派を封じ込めか

サウジアラビアの首都リヤドで開かれた投資会議に出席したムハンマド・ビン・サルマン皇太子(2017年10月24日撮影、資料写真)。(c)AFP/FAYEZ NURELDINE〔AFPBB News

 「ソフィア」ほどよく訓練されたロボットでさえ、サウジアラビアには混乱させられるだろう。

 1週間前、この有名な人型ロボットは、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が王国の新たな近代性受容をお披露目する盛大なパーティーに出席した欧米金融界の有力者の中に混ざっていた。

 パーティーの出し物の1つがソフィアへのサウジ市民権の授与で、ソフィアはこの名誉を受け入れるようプログラムされていた。

 ところが今週、この会議の会場となったリッツ・ホテルは、別の種類のゲストを迎えていた。皇太子のライバルを排除し、サウジアラビア最高支配者としての皇太子の台頭を裏づける前代未聞の反汚職パージで拘束された王子やビジネスマンたちだ。

 3日土曜の深夜に明らかになった最新の政治的な激震は、目まいがするような一連の変化の中でも最も劇的なものだった。

 今回のパージでは、「MbS」として知られるムハンマド皇太子の潜在的なライバルだった、故アブドラ前国王の息子でエリート組織の国家警備隊トップのムトイブ・ビン・アブドラ王子が排除されたほか、大富豪の投資家アルワリード・ビン・タラール王子を含む大勢の人が拘束された。

 網はあまりに広く投げかけられたため、サウジのある友人が筆者に冗談で話してくれたように、もし何らかのメッセージを送るつもりだったとしたら、「受け取る人は誰一人残っていなかった」。

 父親のサルマン国王から王位を継承するとの憶測が飛び交っているとはいえ、32歳のMbSはまだ君主ではない。