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テクノロジー
2017.11.06

スマートスピーカーは人間の「親友」になり得るか?
音声認識AIの「会話」面について考察する

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「口語=文語の代用品」ではない? 自然な会話を成り立たせるカギは

シーマン人口知能研究所(以下、SAIL)が2017年9月1日(金)より、これまで同研究所が構築してきた「会話型AIのための新口語文法体系」を九州大学と共同研究していくことを発表した。

SAILは、1999年に一世を風靡した「シーマン」という音声認識を使ったテレビゲームで代表の斎藤由多加氏が培った知見を活かし、発話者の抑揚などを理解してより正確な受け答えができる会話エンジンの開発を目指す、今注目の研究所だ。

SAIL公式サイトで読むことのできる「人工知能学会誌2017年3月号No2 172pー179P/シーマンは来るべき会話型エージェントの福音となるか?:斎藤由多加インタビュー」によれば、斎藤氏は従来の音声認識AIが文語ベースであることを指摘し、これを「抜本的に見直すべき」としている。自然な会話を実現させるには「口語のための文法をつくり直すしかない」とのこと。

確かに、普段私たちが周りの人と行なう会話を思い返すと省略に次ぐ省略。相手や自分の想像力に頼る部分が多く、主述も何もあいまいなことがほとんどだ。
もしも、終始SiriやGoogleアシスタントのような口調で話す人物が職場にいたら、煙たがられることは必至だろう。

前出のインタビューで、斎藤氏は以下のように語っている。

「家の中で人と自然に共存できる人工会話があるとしたら、それは『今日、ジャイアンツ勝ちましたか?』とか『今一番売れている本はどれですか?』(中略)という事務的なリクエストに答えるAIではなくて、『振られちゃった』と言ったときに『マジ?』と言ってくれるAIが、求められているものの半数を超えると思います。情報を取得する手段や、自分の代わりにインターネットで検索するものではなく、ただ聞いて感情を共有してくれるだけでいい」

よりユーザーに寄り添った「人間くさい」音声認識AIは、斎藤氏が語るようにSiriやGoogleアシスタントとは、全く別のアプローチから生まれてくるのかもしれない。

忠実な「秘書」として、海外では独走状態の人気を誇るAmazon EchoのAlexa。いよいよ国内での発売を控え、日本でもまず間違いなくヒット商品となるだろう。

しかし今後、日本人の「親友」の座を勝ち取るのはどの音声認識AIなのか。「秘書」と同一のAIなのか、それとも全く別のAIが台頭してくるのか。日本語という言語の難しさや海外との文化の違いを踏まえると、まだまだ結論は出なさそうだ。

JBPRESS

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