習主席、中国の「新時代」宣言 共産党大会開幕で

中国・北京の人民大会堂で、中国共産党大会の開会式で演説する習近平国家主席(2017年10月18日撮影)。(c)AFP/WANG ZHAO〔AFPBB News

 中国の新皇帝を警戒せよ――。

 中国共産党の第19回党大会で、習近平総書記の権力と独裁体制が一層強まる展望が明らかになり、米国では注意と警戒の念が強まっている。米国内での反応はさまざまだが、国際戦略研究の大御所が懸念と皮肉とを交えて「そもそも習近平とは何者なのか」という論考を発表した。

 習近平氏のこれまでの経歴から党大会後の立ち位置を予測したこの論考は、従来の中国専門家の分析とは一風異なっており、米側専門家たちの間で関心を集めている。

「21世紀の中国の皇帝」になる習近平氏

 この習近平論を発表したのは、ハーバード大学ケネディ行政大学院の初代院長で、現在は同大学の国際問題研究センター所長を務めるグレアム・アリソン氏である。

 同氏は、国際戦略に関する長老の専門家であり、キューバをめぐる米国とソ連のミサイル危機を分析した『決定の本質』という著書は特に評価が高い。クリントン政権では国際政策担当の国防次官補を務めた。近年は米中関係の研究結果も発表している。