シアトルのアマゾン・ドットコム本社のガラスドーム、通称「スフィア」。 Photo by Joe Wolf, under CC BY-ND 2.0.

 米アマゾン・ドットコムが、現在の本社と同等の規模となる第2本社を、北米の都市に建設すると発表したのは今年9月7日。それから、ほぼ1カ月余りが過ぎ、いよいよこの10月19日で、候補地の応募が締め切られる。

 アマゾンは、それら応募の中から、それぞれ内容を慎重に検討し、来年、建設地を選定する。そして2019年には、「HQ2」と呼ばれるアマゾン第2本社の営業を開始する予定だ。

(参考・関連記事)「アマゾンが別の都市に『第2本社』が必要な理由

米・加の主要都市が続々名乗り

 英フィナンシャル・タイムズによると、米国ではこれまでのところ、ボルティモア、シカゴ、フィラデルフィア、ピッツバーグ、カンザスシティーといった都市や、ミネソタ州が名乗りを上げたり、その意向を示したりしている。

 またカナダでも、バンクーバー、トロント、オタワなどの主要都市が誘致の意向を表明している。海外メディアは、それら都市、州の数はすでに100を超えたと伝えている。

ニュージャージーは、7850億円の税優遇措置提案

 また、米ウォールストリート・ジャーナルによると、米ニュージャージー州が、5万人の雇用創出を条件に、向こう10年間に及ぶ50億ドル(約5600億円)の税制優遇措置を提案した。

 ニュージャージー州が提案している都市は、同州最大のニューアークだが、同都市では資産税の10億ドル(1120億円)に上る減税や、アマゾン従業員に対する20年間に及ぶ、10億ドルの所得税減額を提案しており、これらの合計は70億ドル(約7850億円)になる。