「イランは地域で力を行使する手段を手放す余裕がない。先々、あらゆる分野でのいかなる交渉にも影響力が必要になる」とアブタヒ氏。「ミサイルプログラムは間違いなくレッドライン(越えてはならない一線)であり、どんな交渉であれ、それが正当化されるのは、イランは自衛のためにミサイルが必要だということを相手側に安心させる場合に限られる」

 イランと米国の緊張の高まりは折しも、激しく戦われた5月の大統領選挙の後、ロウハニ氏がハメネイ師や革命防衛隊の司令官らと和解しようとする中で生じている。選挙戦の最中、強硬派は、大統領はイランに約束された恩恵をもたらさなかった弱い核合意を交渉したと批判していた。

 ロウハニ氏は批判勢力に反撃し、選挙戦の中心に核合意を据え、イランに投資を呼び込むために核合意を利用し、諸外国との再関与を続けることを誓った。

 すべての派閥は核合意以前の日々に戻ることは避けたいと考えている。当時は、欧米の制裁とポピュリスト(大衆迎合)の政策がイランを景気後退へ追い込んだ。

 合意が履行されて以来、石油輸出は倍増しており、エアバス、トタル、ボーイングなどの企業がイラン政府と投資契約を結んでいる。

By Najmeh Bozorgmehr in Tehran
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