和風カラオケバー清水@レストラン青空ラウンジ

 本年6月、筆者の友人で、某大学で教授をしているXから連絡があった。「教え子がロシアでバーを開きたいと言っている。君の体験を教えてやってくれないか?」。

 筆者は、2006年に「BarHIBINO」という店をモスクワに開き、日本人資本、日本人経営によるバー第1号となった。

 事情があって、短期間でこのバーは閉店となったが、ロシアでのバー経営は、本店にあたる銀座3丁目に作った「ワインバーHIBINO1882」とは随分違ったものになった。

 Xの希望は、筆者の体験談で、彼女のモスクワ進出計画を諦めさせようという目論見だった。

 7月に本件の主人公である清水恵美子さんに東京でお会いした。彼女の決意はすでに固く、外部からの雑音は耳に入らない様子だった。

 「すでにカラオケセットも購入し、ハンドキャリーで現地に持ち込むつもりです」

 ロシアで貸店舗を契約し、内装を施し、スタッフを雇用して営業に持ち込むのは、本当に大変なことだ、せめて営業中の和食レストランの一部を借りて、経験を積むのがいいのではないか、という筆者のアドバイスに、彼女は大変良いお話しを伺いました、と礼をいい、話は終わった。

 それから2か月、9月中旬のモスクワ出張時、清水さんがレストラン青空ラウンジの座敷を借りて、「和風カラオケバー清水」をスタートしたことを聞き、すぐさまお店に急行した。

 モスクワに和食レストランはかなりあるが、カラオケを楽しめる店は多分皆無だろう。

 モスクワで働く日本人駐在員は、カラオケとなると、レーニン丘にある「コルストンホテル」に出向き、中国製カラオケマシンにある曲を歌う。

 清水さんはこれを見て、家族ともども入れて、最新ナンバーが歌える店を目指して店をオープンしたという。