当然、日本を知る外交官の訪問が期待される。また、レストランに近い第1環状線周辺には、多くの日本企業のモスクワ支店が点在しており、KU訪問にはすこぶる便利である。

 また、何よりもKUの入る建物は現在改装工事が行われている「AZIMUT Smolenskayaホテル」であり、ホテルが稼働した時には、宿泊客の入店も期待できる。

 言ってみれば、繁華街の和食レストランと言うよりも、官庁街のミーティングスポット、という感じである。

 さて、KUの業態だが、ショップカードには「ラーメン・居酒屋・BAR」とある。筆者が知る限り、店に「居酒屋」という名を配した和食店はモスクワで初めてだ。

 白木作りのテーブルと椅子、さらには厨房の頭上を飾る木製のオーナメント。「居酒屋」というにはお洒落すぎる、とも感じるが、日本人にもロシア人にも抵抗のない店舗デザインだ。

厨房内部の様子。ラーメンという、ロシア人にはまだ馴染みのない料理をどのようにロシア人に紹介していくか。小皿料理を3種注文し、酒類を楽しむ。そして、その最後をラーメンで締める。こんなプレゼンテーションに決まったそうだ。そうなると、ラーメンは男の食事。調理人も全員男性を採用した。

 メニューで目を引くのは、やはりラーメンの部だ。何せ、ここはモスクワで初めての本格ラーメンが食べられる店なのだ。

 スープは塩、醤油、味噌、豚骨、そして濃厚なスープのつけ麺。これに、自家製麺で作られた中華麺がほどよい茹で具合で提供される。

 このあたりの細かな指導は、日本から来られた専門家高橋みつお氏が厨房に入り、厳しく教え込まれている。価格はどのラーメンも580ルーブル(約1200円)。さらに、煮卵、メンマなどのトッピングを別注文することができる。

 今回は説明を略すが、居酒屋の小皿メニューも充実している。どの皿も日本人には懐かしさがいっぱいで、とても席を立つ勇気は生まれてこないのではないかと心配する。

 イワノフ氏に聞くと、KU2号店を含め、壮大なモスクワ展開計画があるとのこと。お2人の成功を心よりお祈りする。

経営者白浜氏を囲み、「KU」開店のお祝いに駆けつけた筆者と関係者。経営者のデニス・イワノフ氏は多店舗で名を馳せたレストラン事業家なので、モスクワにも2号店ができるのは時間の問題だろう。調理場のスタッフには、2号店の研修生も含まれているようだった。