「当たり前のやり方」を疑ってみる

 私はかなりムラッ気があり、「やりたい」「楽しい」「貢献できてる」という実感が得られないと、仕事の質も量もぐっと低下してしまいます(主観ですが4割位に落ちてしまう気がします)。

 そこまで落ちると「自分はダメだなあ」と自己嫌悪に陥り、「もっとがんばらなきゃ」と自分にムチを入れることになります。ただ、気持ちが乗ってないので、あまり「がんばる」ことはできず、また自己嫌悪に陥るという悪循環に陥ってしまいます。

 そこで、私が会社勤めをしている時に行ったのは、「青い鳥」を探して転職を繰り返すことでした。

 独立してからは「転職」という方法が使えないので、新たな方法を生み出さなくてはなりません。そこで生み出したのが、経費入力や資料作成など気が進まない面倒なことをやらなければならない時に、「どうやったら楽しくできるだろう?」「どうやったら少しでも楽にできるだろう?」と考えることでした。

 それまで当たり前だったやり方以外に「もっと楽しく、楽にできる方法がないだろうか?」と工夫してみるようにしたのです。

 例えば経費入力に関しては、(あまり画期的でもないですが)1カ月ごとにまとめてするのではなく、毎日、移動時間を使って入力してしまうことにしました。

 主催しているコーチング塾の資料も作り方を変えてみました。完全な資料を作るのではなく、アジェンダだけ記入した資料を受講者に配布して、受講内容をメモした自分だけのオリジナルノートを作ってもらうようにしたのです。

 私自身が資料作りがあまり好きではないことに加えて、当日、その場の流れで話の内容が変わってしまうことがよくあるという理由もありました。

 そういったちょっとした取り組みを積み重ねていくうちに、仕事を「より楽しく、より楽に」と工夫すること自体が楽しくなっていきました。