日本政府、駐韓大使らの一時帰国発表 釜山の少女像設置を受け

韓国・釜山の日本領事館前で、安倍晋三首相を模したマスクをかぶり、慰安婦のそばに座り込む抗議者(2017年1月4日撮影)。(c)AFP/YONHAP〔AFPBB News

 元自衛官の奥茂治氏が慰安婦問題で韓国と歴史戦を戦っている。その背景には原因を作った2人の人物がいる。

 1人は済州島で女性を強制連行し、日本軍の慰安婦にしたという作り話を書き、韓国天安市の国立墓地に「謝罪碑」まで建てた吉田清治氏である。

 もう1人は政府の文献調査でも見つからなかった「強制連行」を、官房長官談話発表時の記者会見で認める発言をした河野洋平氏である。

 吉田氏の一連の言動は主として朝日新聞を通して世界に広まり、河野談話は日本政府が強制連行を認めた根拠として国連の特別報告者などによって引用され、日本に汚名を着せる決定的な文書にされてきた。

 いま、2人の子息が「日本国」を思う心から、親がもたらした不名誉を雪ぐために直接的あるいは間接的に行動できる立場にあり、関心がもたれる。

日本に汚名を着せた2人

 吉田氏は、日本を貶める途方もない作り話を書き詐話師とも言われた。吉田氏の言動を主として報道したのは朝日新聞であった。

 朝日の権威が作り話を「事実」と錯覚させ、政府が調査した資料からは「強制連行」を見い出せなかったが、河野洋平官房長官は記者会見で「強制連行」を認める答弁をした。

 初出から32年後の2014年8月5日以降、朝日は吉田氏に関連する記事18件を取り消すが、「河野談話」は依然として存在し続けている。

 談話の存続が日本を貶め、国益を毀損していることは、事実と異なる慰安婦像や同碑文が世界のあちこちに今なお設置されていることから明らかである。外国に住む日系人をも困惑させ、不利益をもたらしている。

 いわれなき負の遺産に苦しむ日本にした河野洋平氏にとって、談話を検証した安倍晋三首相は許し難い人物のようで、5月31日には都内のホテルでの講演で痛烈に批判している。