塩鮭とコーヒー? 相性の良さを味覚センサーが発見

多様化する味のニーズも味覚のデータの可視化で解決

2017.08.11(Fri) 佐藤 成美
筆者プロフィール&コラム概要
技術の進歩によって、意外な食べ物の相性のよさが分かってきた。

 人の感覚に頼っていた味の評価が、「味覚センサー」によって客観的にできるようになってきた。社会の変化にともない、これからは消費者の多様なニーズに応じた食品の開発が求められる。味覚センサーはそれを実現する重要なツールになると期待されている。

減塩、低糖質・・・食の好みは多様化

 少子高齢化や単身世帯の増加、女性の社会進出など、社会の変化にともない食のマーケットが多様化している。外食や総菜などの「中食」を利用する人が増え、食の簡便化や外部化が進んでいる。あらゆる世代や地域の嗜好に合わせた食品やサービスを開発することが必要となった。

 たとえば、コンビニエンスストアでは、地域に合わせておでんのだしや具を変えることは当たり前になっている。セブンイレブンではおでんのみならず、総菜の味付けも地域に合わせて変えている。今後も多様な嗜好に合わせた製品開発はもっと広がるだろう。

 高齢化を背景に健康志向も高まるばかり。減塩食品や低糖質食品などが次々に発売されているし、高齢者向けの介護食などの市場も拡大している。これらは単に健康によいとか栄養があるというだけでは売れず、おいしいことも重要となる。菓子メーカーのシャトレーゼでは「アレルギー対応ケーキ」や、糖尿病患者などのための「糖質カットのお菓子」を開発している。これらは小麦粉や砂糖、卵など本来の材料を使わずに通常品と同様の味わいを実現している。

「製品を作れば売れる時代は終わりました。これからは消費者のニーズに合わせ、多様なものをつくらなければ売れません。そのためには、商品開発の戦略が必要です」

 こう話すのは味覚センサー事業を展開するインテリジェントセンサーテクノロジー(神奈川県厚木市)社長の池崎秀和さんだ。九州大学大学院の都甲潔主幹教授とともに25年以上かけて味覚センサーを開発してきた。

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サイエンスライター、明治学院大学非常勤講師(生物学)、農学博士。食品会社の研究員、大学の研究員、教員などを経て現在に至る。研究所の広報誌やサイトなどにも原稿を執筆している。


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